年末から年始

2011/12/29, 2012/01/11


12月29日は虫草納めでK川へ。寒いのでさっさと切り上げるつもりで出かけた。アブ谷に向かう。毎年同じ頃に見つかるヒポクレラの仲間を確認するのが目的だ。着いてさっそく河原の砂の上の落ち葉を調べる。アカメガシワの葉はあまり多くは落ちていなかったが、調べてみるとやはりヒポクレラが付いていた。やや未熟のようだ。落ち葉を2枚だけ持ち帰る。
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Hypocrella raciborskii
Host:pupa of whitefly. Place:Ngaokakyo. 29 Dec. 2011


辺りに生えている椿を調べると川上橙色虫生菌がいくつか見つかった。2体を持ち帰る。
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Aschersonia kawakamii
Host: scale insect. Place:Ngaokakyo. 29 Dec. 2011


探しているうちに足がかじかんできたので予定通りさっさと切り上げた。この時季は当分大きな変化は見られないだろう。

年が明けてからも寒い日が続いた。1月11日になってようやく京都市街に出る気になった。まずいつもの坪を調べる。例年オオセミタケが出る辺りを調べたが、さすがに早すぎるのか一体も見つからない。続いて菌生虫草の坪へ。前の年はシカに荒らされた跡が目立ったが、今年はわずかに糞が落ちているものの掘り返されてはいない。ただナラ枯れの被害がひどい。どのコナラの木を見ても、虫の食い跡の黄色い粉が根元に積もっている。心無しか落ち葉の堆積が少ないようだ。目星を付けて落ち葉の層をめくってみると、一発目でハナヤスリタケに的中した。この時季のものとしては色が黒っぽく、熟度が進んでいるように見える。落ち葉の層が浅いのでよく陽が当たったのだろうか。
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Elaphocordyceps ophioglossoides
Host:Elaphomyces sp. Place:Kyoto. 11 Jan. 2012


2体を撮影してから元通り落ち葉をかぶせておいた。その後もう少し廻りを調べたがそれ以上見つからず、この時季にあまり坪を荒らしてもしかたがないのでさっさと切り上げた。

尚、追培中のセミノハリセンボンだが、寒くなるにつれて成長が止まってしまい、黒っぽくなって萎びてしまった。残念ながら結実には至らなかった。
写真は最初から未熟なストローマが出ていたものではなく、もう一体のほうのエゾハルゼミ生のものだ。あとの4体はこれ以上に萎びてしまっている。
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Cordyceps sp. (teleomorph of Isaria takamizusanensis)
Host:Host:adult of cicada. 10 Jan. 2012 (collected at Mt.Daisen. 26 Aug. 2011)


ストローマ上にもセミノハリセンボンのシンネマが生えてきてしまっているのでこれから結実する可能性は低いが、完全に枯れてしまったわけではなさそうなので追培は続けるつもりだ。

結局この標本は何の種類だったのだろうか?以前Aさんが追培に成功した京都産のセミノハリセンボンの完全型とは色が明らかに違う。有性のストローマが黄色から黒っぽく変化するのはスズキセミタケの特徴と一致する。コニシセミタケで有名な小西さんに大山で見てもらったが、コニシセミタケではないということだった。既知のセミ成虫生の完全型の中ではスズキセミタケが一番近いように思われる。
やはりセミノハリセンボンは多系統種で、コニシセミタケ、イリオモテクマゼミタケ、スズキセミタケのそれぞれがセミノハリセンボン型のアナモルフを持つ近縁グループを形成すると考えるのが自然のようだ。


  1. 2012/01/13(金) 21:18:19|
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