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いきなりの夏

2011/05/18,19

ずっと薄ら寒い日が続いていたが、ここ2、3日突然夏になったような暑さだ。18日は久しぶりに宇治に出かけた。例年ならとっくにサナギタケやクサナギヒメタンポタケが出ている時期だが、虫草以外のキノコさえほとんど出ていない。
昨年クサナギヒメタンポタケがたくさん出ていた辺りを丹念に調べると、未熟なものが1体だけ見つかった。まだつぶつぶができておらず真っ白だ。このような状態のものは例年なら4月末に見られるもので、今の時期ならとっくに完熟していてもいいはずだ。やはり2週間以上遅れている感じだ。
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Cordyceps kusanagiensis
Host: cocoon of  Lepidoptera. Place:Uji. 18 May. 2011


結局見つかったのはこれ1体だけだった。サナギタケは1体も見つからず。大木の根元のカンゾウタケも鮮やかな赤紫色で、5月中旬のものとは思えない。

19日は京都市内で展覧会巡りをしたが、合間にオオセミタケの坪を見に行った。
京都でのオオセミタケの旬は4月初め頃だからもうとっくに時期遅れのはずなのだが、さすがに有名坪だけあって瞬く間に数体が見つかった。多くは萎びていたり折れたりしているが、少しはまともなものも残っている。今でもこんな状態なら、最盛期には百体以上が出ていたのだろう。
色の薄いものを一体だけ持ち帰った。
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Ophiocordyceps heteropoda
Host: nymph of  cicada. Place:Kyoto. 19 May. 2011


菌生虫草の坪にも回ってみた。前に来てから2ヶ月近く、もうとっくにシーズンは終わっているはずだ。ところが調べてみるとまだ萎びていないハナヤスリタケがかなりたくさん見つかった。さかんに胞子を吐き出しているところだ。前回は1体しか見つけられなかった。おそらく落ち葉の下に埋もれていたのだろう。そこら中にシカの糞が落ちていて、徹底的に落ち葉を掻き除けて調べる気になれなかったのだ。今はその時の糞が乾涸びていて、新しい糞は見られない。冬の間に餌がなくて人里に降りてきていたシカが、春になって本来の居場所に帰ったのだろう。タンポタケもいくつか見つけたが、こちらは完全に乾涸びていた。
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Elaphocordyceps ophioglossoides
Host: Elaphomyces sp. Place:Kyoto. 19 May. 2011


持ち帰ったオオセミタケ。頭部の色が薄いウスイロオオセミタケといわれるタイプだが、個体差の範囲のようにも思われる。
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Ophiocordyceps heteropoda
Host: nymph of  cicada. Place:Kyoto. 19 May. 2011


持ち帰ったハナヤスリタケ
hanaya110520b.jpg

hanaya110520c.jpg

hanaya110520a.jpg
Elaphocordyceps ophioglossoides
Host: Elaphomyces sp. Place:Kyoto. 19 May. 2011


  1. 2011/05/21(土) 01:16:46|
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