西山深部調査

2010/07/19

ムックきのこのメンバーを中心にした10人程で京都西山の深部を調べることになった。ここはたまに近くまで行くことがあるが、まだ入ったことがない場所だ。この場所に詳しいUKさんの案内で、普通は制限されている谷筋のコースを進む。標高400~500mぐらいはあるので下とはかなり植物相が違う。昆虫の密度はあまり濃くないようだ。シカの食圧が高いと聞いていたが、最近ではアライグマの影響が目立つという。何度も川を横切りながらとりあえず一番奥まで進む。途中はサナギタケが見つかったぐらいで、虫草はほとんど無し。目的地に着いて荷物を置き、分かれて探す。地面の感じはなかなか良さそうだが、一向に見つからない。斜面の木の根元を中心に探すうちにツバキの根元に虫草らしきものを見つけた。荷物を離れたところに置いたままにしていたので手で掘りはじめる。かなり掘ったところで柄が白い細根に分かれさらに深くつながっていることが判り、あきらめて道具を取りに戻る。その間にTさんが何か見つけたようだが、先に掘りかけのものをかたづけることにした。セミの幼虫を予想していたのだが、出てきたのはなんとツチダンゴ。今までに見たことが無い種類の菌生虫草だ。この種については次回詳報する。
さてTさんが見つけたのは何かというと、キマワリの幼虫から出たちょっと変わった虫草だった。一応結実しているように見える。これは皆で写真を撮った後、私が持ち帰って調べることになった。
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Ophiocordyceps sp.
Host:larva of Coleoptera. Place:Kyoto. 19 Jul. 2010


朽木生のものがみつかったので、皆で朽木を調べ始めると、次々に虫草が見つかった。ほとんどが未熟でキマワリやコメツキムシの幼虫から出ている。完熟のクチキムシツブタケや重複寄生のマユダマタケもかなり見つかった他、未熟なクチキツトノミタケかキマワリアラゲツトノミタケと思われるものもみつかった。
朽木生以外ではHさんがスズメバチの成虫から出たコナサナギタケのような虫草をみつけた。
帰りにも数カ所で止まって調べたが、全体として朽木生種が多いようだ。未熟なものが多いので種類までは確認できなかった。他には小型のイトヒキミジンアリタケなど。
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Ophiocordyceps cuboidea
Host:larva of Coleoptera. Place:Kyoto. 19 Jul. 2010


Tさんが見つけたキマワリの幼虫生不明種。結実部は古いもののようでガチガチに固まっている。検鏡したが胞子等は見られなかった。おそらくクチキツトノミタケかキマワリアラゲツトノミタケの古い個体から新しい株が出てきているのだろう。他種による重複寄生の可能性もある。
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kima100719c.jpg
Ophiocordyceps sp.
Host:larva of Coleoptera. Place:Kyoto. 19 Jul. 2010


ちょっと変わった形のクチキムシツブタケを持ち帰ったが、検鏡したところやはり普通のクチキムシツブタケだった。
kutiki100719a.jpg
Ophiocordyceps cuboidea
Host:larva of Coleoptera. Place:Kyoto. 19 Jul. 2010


Hさんが見つけたスズメバチの成虫から出たコナサナギタケ? 検鏡したがイサリア型の分生子形成細胞と分生子が確認できた。コナサナギタケかその近縁種と思われる。
hati100719.jpg
Isaria sp.
Host:adult of wasp. Place:Kyoto. 19 Jul. 2010
  1. 2010/07/26(月) 08:01:47|
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