ウスキっぽいの

2010/06/17

久しぶりに宇治へ。梅雨の晴れ間で真夏のように暑い。大雨の後で地面は湿っているが、それまで日照り続きだったのでキノコはそれほど出ていない。道沿いの斜面のフユイチゴの葉をめくってタイワンアリタケを探すが、まったく付いていない。探すうちにクサナギヒメタンポタケが見つかった。廻りを調べると次々と見つかる。計8体。長岡京の発生地と似たような感じの場所だ。
kusa100617a.jpg

kusa100617b.jpg

kusa100617c.jpg
Cordyceps kusanagiensis
Host:cocoon of Lepidoptera. Place:Uji. 17 Jun. 2010


その後ヒメクチキタンポタケやハナサナギタケがいくつか見つかったが特に書くようなものは見つからず、帰る間際に川を渡った対岸の斜面を調べてみることにした。
hiku100617.jpg
Cordyceps annullata
Host:larva of Coleoptera. Place:Uji. 17 Jun. 2010


すぐに薄黄色の虫草が目に付いた。ウスキサナギタケかと思ったが子嚢殻の感じがちょっと違う。掘り出してみると寄主は白い菌糸に被われている。洗ってみたが寄主はボロボロに分解されていて正体はわからない。持ち帰って調べることにした。
maya100617a.jpg
Cordyceps sp.
Host:unknown. Place:Uji. 17 Jun. 2010


持ち帰った不明虫草。
maya100617b.jpg

maya100617c.jpg
Cordyceps sp.
Host:unknown. Place:Uji. 17 Jun. 2010


子嚢殻
maya100617e.jpg
perithecia of Cordyceps sp.

子嚢。
maya100617h.jpg
asci of Cordyceps sp.

子嚢胞子。
maya100617d.jpg
ascospore of Cordyceps sp.

寄主を被っていた菌糸の一部を採って検鏡すると多くの分生子が見られた。水洗いして余分な分生子を除くとBeauveriaと思われる分生子形成細胞が確認できた。

分生子形成細胞と分生子
maya100617f.jpg
conidiogenous cells and conidia of Beauveria sp.

どうやらウスキサナギタケではなさそうだ。山鳥さんの掲示板で問い合わせると、K.YさんからマヤサンエツキムシタケCordyceps brongniartiiではないかとの指摘があった。同種は京都府内でも何度か採集されているが、私は見たことがない。データや写真を比べてみると確かに同じ種のようだ。アナモルフであるBeauveria brongniartiiが子実体上に形成されるということなので、今回のBeauveriaB. brongniartiiということになる。寄主は甲虫の幼虫か成虫。今回は幼虫だろう。
  1. 2010/06/23(水) 10:42:51|
  2. 未分類|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
<<例年通り | ホーム | 今年のクサナギ>>

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ignatius.blog3.fc2.com/tb.php/299-c237ae34