追培中

2006/07/23

ようやく仕事のほうが一区切りついたので虫草探しに出かけたいところだが雨、雨、雨でどこにも行けない。しかたないので現在追培中の虫草の話題。

humei60720a.jpg

humei60720b.jpg
7日に近くのK寺で採ってきた鱗翅目の繭生と思われる未熟不明種を追培していたのだが、20日にルーペで見てみたところ小さな子嚢果が付いていた。子実体、子嚢果とも見覚えのない形だし、図鑑を見ても当てはまるものがない。これは新種候補かと喜んでいたのだが、

humei60723a.jpg
23日になって見てみるとなんと子嚢果が真っ黒になっていた。
あわてて検鏡してみるとこれはどうみてもCordycepsの子嚢果ではない。

humei60723d.jpg
ほぼ球形に近い子嚢果の中に黒っぽいものが堪っていて、片側の少し膨らんだところにある孔口から黒い紡錘形の胞子が吐き出されている。

humei60723f.jpg
カバーグラスを押さえて潰してみると薄い袋に(8個?)入った胞子の塊が見えた。これが子嚢だろう。

humei60723e.jpg
すこし未熟な子嚢果からはもう少し子嚢らしいものが出て来た。

humei60723g.jpg
それにしてもこの胞子、どこかで見た覚えがある。そうだ。冬虫夏草の会の機関誌(No.25)にトリフィさんが書いていたものだ。
Melanosporaという属の子嚢菌らしい。盤菌類や地下生菌に重複寄生するようだが、虫草に寄生したものは国内で一例しか報告されておらず、これが2例目?ということになる。もっとも肉眼でみるとゴミにしか見えないから見のがされているだけで、発生数そのものは多いのだろう。寄主の虫草は未熟なままなので結局不明のまま終わりそうだが、発見の状況からして例のヌンチャク型の胞子を持つ赤いやつと同じかもしれない。

boku60720b.jpg
同じく追培中のボクトウガオオハリタケだが、その後なかなか変化がみられずうっかりしていたら、すっかりカビに覆われていた。

boku60720a.jpg
あわててアルコールで拭き取ったが、これは追培失敗かな・・ とあきらめかけてもういちど調べたら、2、3本のストローマに小さな子嚢果ができていた。あきらめず追培続行中。

一緒に追培していた朽木生の不明種のほうは変化が見られないので子嚢果を潰してみたが、子嚢や胞子は見られなかった。どうやら蒸れてしまったらしい。やはり夏の長期追培は難しい。
  1. 2006/07/24(月) 10:01:16|
  2. 未分類|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
<<カメムシタケ | ホーム | 検鏡>>

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ignatius.blog3.fc2.com/tb.php/126-e8b953e7