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大発生2

2006/06/27

先日のヒメクチキタンポタケの大発生についてまとめてみた。

hiku60623b.jpg
まずストローマの数と形だが、地面から出ているものは単一か2本でやや大きめなのに対し、朽木から出ているものは朽木の開口部の形によって数本に分岐するものが多く、一つ一つのストローマはやや小さくなる傾向があった。

hiku60623a.jpg
朽木上に露出しているものはより多くの細めのストローマが出ているものもあった。
ストローマ頭部の形は長めのタンポ型が最も多かったが、「冬虫夏草属の顕検図と解説3」(冬虫夏草菌研究会通信No.3所載)で吉見昭一氏が書いているようなマユダマ型、重ねタンポ型などの“新型”も多数見られた。

採集した10体ほどを検鏡してみた。胞子の放出を促すためにまず水に浸けてからティッシュで拭き取り、スライドグラスの上に頭部を置いて胞子を採った。ほとんどはすぐに盛んに胞子を放出し始めた。

hikuhousi0.jpg
子嚢胞子は普通32個の二次胞子に分裂し、その形は特徴的なダンベル型(筏型=吉見)になる。今回検鏡したものも大部分がそうだった。
タイプ標本ではこのようなダンベル型ではなく長方形(4×1μ)となっている。

hikuhousi1.jpg
ダンベル型の二次胞子はこれよりやや大きく6~8×1.5~2μで吉見氏が記していることとほぼ一致する。

hikuhousi2.jpg
この他にダンベル型がひしゃげたような形の二次胞子も目に付いた。これはダンベル型よりやや短かめになる。

hikuhousi3.jpg
また、ごくわずかだが、長方形のものもみつかった。ごくわずかに膨らんでいる箇所があり、これからダンベル型に移行するのではないかと思われる。

hikuhousi4.jpg
二倍の長さの長方形のものもみつかったが、これを含む子嚢胞子は16個に分かれていた。分裂のしそこないだろうか?
わずかな違いを別にすればほとんがダンベル型だった。
このタイプ標本との二次胞子の違いを理由に、吉見氏はダンベル型の方を新型としてはどうかと提案している。

hiku60627a.jpg
私が今迄に検鏡したものはすべてがこのダンベル型で、一度タイプ標本のような長方形のものを見てみたいと思っていたが、6月12日に東山で採って追培しておいたものを検鏡してみるとまさにそれだった。

hikuhousi5.jpg
子嚢胞子の状態では大部分が長方形のままで、二次胞子の大きさは5~6×1.5~1.8μとタイプ標本よりわずかに大きいだけだ。ばらばらになった二次胞子にはダンベル型になっているものもあるが、ほぼタイプ標本と同じといっていいだろう。ではこの二つは別々の型なのだろうか?東山産のものも長方形とはいえ、ダンベル型に移行しそうなわずかな膨らみがみられる。K寺産のものが盛んに胞子を噴出していたのに対し、東山産はあまり勢いがなかった。あるいは熟度の違いによるものかもしれない。

bokuto60625a.jpg

bokuto60625b.jpg
24日土曜日、冬虫夏草菌研究会のo沢さんから未熟なボクトウガオオハリタケが届いた。追培して観察記録をつけよとの指令だ。私は追培はうまくいったためしがないのだが。

tuibaiki2.jpg
大き過ぎて普通の追培容器が使えないので、2リットル入りのペットボトルで追培容器を作った。ネットを掛けて使用する。
  1. 2006/06/27(火) 17:17:57|
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