遠征2

2006/04/26

例年ならクサナギヒメタンポタケが出始める頃なのだが、K川のクサナギの坪は林道工事で削り取られてしまって跡形も無い。他の虫草も全般に不調で、K川では書くネタが無い。新しいフィールドを開拓しなければならないのだが、西山近辺でめぼしい所は既に調査済みでK川に匹敵するようなところは見当たらない。国土地理院の5万分の一の地図で調べて自転車で行けそうな場所をピックアップする。西の方では未調査のところは西山の向こう側で、400m級の山を越えて行かねばならない。北山や東山は市街地を越えていかねばならないのがうっとうしいし、電車などを利用すると自由がきかない。京都をはさんで反対側、長岡京と同じような場所に位置する宇治の辺りはどうだろう。20kmとかなり遠いが高低差があまりなく、通りやすそうな道がある。
一応Aダムを目指すことにして出発。途中までは順調に来たが中書島辺りで道を間違えて時間をロスしてしまった。観月橋を過ぎるとスピードの出る川沿いの一本道で、一気に距離をかせぐ。ダム湖そのものは虫草が出そうな雰囲気は無く、早々に引き上げたが、道路と交叉する谷を一つ一つ調べると良さそうな所があった。

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最初の谷は水がちょろちょろ流れているだけの小さな谷だったが、入口で早速サナギタケが見つかった。どうやら完熟しているようだ。掘り出してみると寄主は蛹ではなくてイモムシだったが、一応この季節ならサナギタケでいいのだろう。この谷ではさらに二体みつかった。
次の谷は杉林で収穫無し。三番目の谷はかなり広く、ちょうどいいぐらいの谷川が流れていて、どこかK川を思わせる場所だった。かなり奥まで続いている。川沿いに道がついていて道沿いの斜面は杉林だが、川を挟んだ対岸の斜面はみごとな照葉樹林だ。ゴム長を用意していなかったが川に降りて対岸の斜面を調べてみた。なかなかよさそうな雰囲気だ。
コナサナギタケのようなものを見つけてなにげなく掘り出してみると見覚えのある繭。よく見ると子嚢果らしきツブツブが見える。何とK川では滅びてしまったクサナギヒメタンポタケだ。まさか20kmも離れた宇治市で出会おうとは。

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辺りを探したが他には見つからず、道に戻って歩きながら対岸の地形を探る。200mほど離れたところで、もしクサナギが出るならこんな場所という地形を見つけて再び川に降りて調べると、まさにドンピシャの場所で二体目が見つかった。思わずにやり。さらに近くで三体目。これらは掘らずに残した。もっと調べればさらに見つかったのかもしれないが、本格的な調査は次の機会ということにして引き上げた。
非常に有望な場所と言っていいだろう。ちょっと遠過ぎるのが難点だが。

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サナギタケ Cordyceps militaris

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クサナギヒメタンポタケ Cordyceps kusanagiensis やや未熟。

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持ち帰ったサナギタケは盛んに胞子を出していた。子嚢胞子は非常に細長い。一応128の二次胞子に分かれるようだ。二個分に相当する長い二次胞子も混じっているので126とか127のものもあるが。
  1. 2006/04/27(木) 22:07:15|
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