みんな未熟

2016/06/21, 22

この梅雨は充分過ぎるほど雨が降る。予報も降水確率が高い日が多いのでなかなか遠出ができず、短時間の御近所調査が主になる。
21日はK寺へ。クモタケは順調に出ている。ヒメクチキタンポタケもそろそろ完熟に近づいているが、以前よく出ていたコガネムシハナヤスリタケやクチキムシツブタケは全く出なくなった。
そんな中でツブノセミタケの坪だけは健在だ。最初にこの場所を見つけたのは1980年台の終わり頃だから、もう27、8年も出続けていることになる。現在も4、5体が見られる。
この写真のものは昨年の古い株から新しい芽が出て来ている。少しだけ子嚢殻ができ始めているようだが、全体としては白くて未熟だ。
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Polycephalomyces prolificus
Host:Nymph of cicada Place:Nagaokakyo. 21 Jun. 2016.


22日はK川へ。まずアブ谷を調べたが、川岸の葉裏からは未熟なクモ生虫草がいくつか見つかった。その中でアカンソミセス・ノヴォギネエンシスだけは一応完熟していた。
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Akanthomyces novoguineensis
Host:Spider Place:Nagaokakyo. 22 Jun. 2016.


一応斜面も調べてみたが、マユダマタケが1体みつかっただけだった。
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Polycephalomyces sp.
Host:larva of Coleoptera Place:Nagaokakyo. 22 Jun. 2016.


続いて本流のダム湖上流の谷へ。一週間前に行ったばかりだが、この時期は次々と新しいものが出る。まず前回みつけておいたハヤカワセミタケの成長具合を見る。あまり変化はないようだ。
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Metarhizium owariense
Host:Nymph of cicada Place:Nagaokakyo. 22 Jun. 2016.


写真を撮ろうしてふと近くの低木を見ると何か付いている。なんと久しぶりのシャクトリムシハリセンボンだ。やや小型で未熟だ。もちろん採集はせず。
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Ophiocordyceps sp.
Host:larva of Lepidoptera Place:Nagaokakyo. 22 Jun. 2016.


さらに辺りを調べてホソエノコベニムシタケを見つけた。これまた未熟だ。
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Cordyceps cardinalis
Host:larva of Lepidoptera Place:Nagaokakyo. 22 Jun. 2016.


この日みつかったものはみんな未熟だったが、2週間後がぐらいが楽しみだ。
  1. 2016/06/29(水) 12:17:39|
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いよいよ梅雨入り

2016/6/13, 15

梅雨入り後順調に雨が降って地面もいい感じに湿っている。キヌガサタケなども出始めているが、クモタケがなかなか出てこない。雨のたびにK寺に見に行っていたが、13日になってようやく2体だけ見つかった。
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Nomuraea atypicola
Host: Spider Place:Nagaokakyo. 13 Jun. 2016.


15日はK川へ。本流のダム湖上流の谷を調べる。前に来てから一ヶ月ちょっとなので、そろそろ何か出ていてもよさそうなものだ。
渓流の両岸の斜面を調べながら進むと、さっそく虫草らしきものが目に留まった。マユダマタケの重複寄生を受けているがどうやらコメツキムシ生のようだ。撮影後掘ってみた。結実部の形と宿主の種類から判断すると、どうやら元はコロモコメツキムシタケだったようだ。ここは一ヶ月前にも調べたはずだが、見逃していたらしい。マユダマにやられる前に見つけていたら何年かぶりの出会いだったのに惜しいことをした。
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Polycephalomyces sp.
Host:larva of Coleoptera Place:Nagaokakyo. 15 Jun. 2016.


もう少し進んだところで、これまた何年かぶりのハヤカワセミタケが見つかった。石を挟んで2本のストローマが出ているが、地下で繋がっているのだろう。未熟なので掘らなかった。洪水にもめげず、なんとか坪が継続してくれているらしい。
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Metarhizium owariense
Host:Nymph of cicada Place:Nagaokakyo. 15 Jun. 2016.


前回見つけておいたキマワリの幼虫生不明種はすっかりマユダマタケが成長していた。
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Polycephalomyces sp.
Host:larva of Coleoptera Place:Nagaokakyo. 15 Jun. 2016.


ダム湖に戻って昨年カメムシタケがたくさん出ていた辺りを調べた。予想通り昨年と全く同じ場所に今年も出ていた。ただ、時期が早すぎるのかどれもまだ未熟のようだ。採集はせず。宿主はツマキヘリカメムシの仲間。数は全部で9体。
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Ophiocordyceps nutans
Host:stink bug Place:Nagaokakyo. 15 Jun. 2016.

  1. 2016/06/15(水) 18:10:50|
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ついている日

2016/5/30

春の虫草シーズンが終わり夏の本格的な虫草シーズンまではまだ間があるということで、このところ出かけてもほとんど収穫のない日々が続いている。
今回は自転車で少し遠出することにして、まずO神社に向かった。ここは1990年台には結構いろいろな種類が出ていてよく通ったものだが、発生サイクルが終了したのかここ10年ぐらいはほとんど収穫がない。
着いてすぐ参道脇の地面を調べる。かってはアブラゼミタケやハナアブラゼミタケがよく出ていた場所だ。調べ始めてすぐに幸先よくハナアブラゼミタケが2体、溝の中に見つかった。何度かの改修工事にも耐えて生き残っていたようだ。撮影だけして採集はせず。
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Polycephalomyces nipponicus
Host:Nymph of cicada Place:Kyoto. 30 May. 2016.


奥の寺社林に向かう。ここはかってはテッポウムシタケの坪だったが、出なくなって久しい。切り株や倒木を中心に調べる。さっそく見つかったのがお馴染みのヒメクチキタンポタケ。完熟までもう少しというところだ。さらに調べると次々に見つかった。中には朽木からではなく地面から出ているものもあった。こういう出方は大量発生の時に見られるものだが、今回は大量というほどではない。結局十数体に留まった。
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Cordyceps annullata
Host:larva of Coleoptera Place:Kyoto. 30 May. 2016.


O神社を出て途中で昼食を済ませてからS川に向かう。自転車を止めて山道へ。いつものタイワンアリタケはたくさん見つかるが、結実しているものはほとんどない。一つ目の谷では何も見つからず、次の谷に入る。すぐに葉裏に付いた未熟なクモ生虫草が一体見つかった。おそらくギベルラの仲間だろう。
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Gibellula sp.?
Host:Spider Place:Kyoto. 30 May. 2016.


谷の奥まで進んでオオセミタケの坪を調べる。とっくに時期は過ぎているので見つかるのは倒れてしまっているか重複寄生菌にやられているものばかりだ。前回来た時に見たもの以外に新しく出てきたものは無いようだ。
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Ophiocordyceps heteropoda
Host:Nymph of cicada Place:Kyoto. 30 May. 2016.


次にジムシヤドリタケの坪を調べる。前に見つけたのは6月末だから今は一ヶ月ほど時期が早すぎる。当然まだ出ていないだろうとおざなりに調べて出ていないことを確認し、帰ろうとした時に白いものが目に入った。シロサンゴタケだ。この重複寄生菌があるということは近くにジムシヤドリタケが出ている可能性が高いということだ。一転集中モードに切り替えて探すとなんと目の前に出ているではないか。それも一体だけではなく何体も。みたところ結実しており、完熟のようだ。先ほど調べた場所にとって返し、改めて調べるとここにも何体か出ている。まだ出ていないだろうという思い込みのせいで見逃していたのだろう。シロサンゴタケの重複寄生を受けているものも含めて7、8体あった。
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Ophiocordyceps superficialis
Host:larva of Coleoptera Place:Kyoto. 30 May. 2016.


ところで今回見つけたものは前に見つけたものに比べて柄の色が薄い。ジムシヤドリタケというよりもマルミノコガネムシタケのようだ。以前からこの両種は近縁だろうと思っていたが、もしかすると同種で、色の違いは熟度によるものなのかもしれない。

ジムシヤドリタケを撮ろうと三脚を立てようとした所に黄色いものが目に入った。なんとマルミアリタケだ。しかもすぐそばに黒っぽいジムシヤドリタケも出ている。
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Ophiocordyceps formicarum
Host: Ant Place:Kyoto. 30 May. 2016.


さてそのマルミアリタケを撮ろうと三脚を立てようとした所にこんどはヌンチャククモタケが落ちていた。一日中探して何も見つからない日もあるが、ついている日はこんなものだ。
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Torrubiella sp.
Host:Spider Place:Kyoto. 30 May. 2016.


持ち帰ったジムシヤドリタケ。一応顕微鏡で調べてみたが、以前調べた時と同じだった。
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Ophiocordyceps superficialis
Host:larva of Coleoptera Place:Kyoto. 30 May. 2016.


同じく持ち帰ったヌンチャククモタケ。これも顕微鏡で調べてみた。胞子はやはりヌンチャク形のようだが、未熟なのかよくわからなかった。
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Torrubiella sp.
Host:Spider Place:Kyoto. 30 May. 2016.
  1. 2016/06/01(水) 08:04:04|
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