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2014/07/31虫草祭から帰った直後、私が以前フェイスブックにアップしたタイワンアリタケの記事に外国人の女性から英文でコメントが入った。これはどこで見つけたのか?というので、Kyotoだと答えると、詳しい場所を教えて欲しいということなので、もしあなたが京都に来られるならこの場所に案内しよう、と答えておいた。
するとメッセージが入り、今神戸に来ているので、京都まで行くから案内して欲しいという。彼女はラケルさんといい、ブラジル出身でアメリカのP大でHughes先生の元で
Ophiocordyceps unilateralisの仲間について研究しているということだ。北海道で講演をした後、日本のあちこちで自らの経験を元に 独力で調べたのだが見つからず、最後の頼みとして私のところに連絡してきたというわけだ。
何度かメールでやりとりして京都のタイワンアリタケの坪近くの某駅で会うことになった。ところで私の英語力ときたらはなはだ頼りないもので、ネット上では翻訳ソフトの力も借りて何とかやりとりできるが、会話というと全く自信がない。
幸い、彼女が日本で世話になっている神戸大のS先生が一緒に来てくれることになった。
駅で落ち合って、タクシーで坪へ。大学から援助が出ているので、すべての交通機関で領収書をとる。
非常に暑い日で、少し歩いただけで汗まみれになる。川沿いなのでまだましだが、それでも暑い。
ラケルさんたちが研究しているのはいわゆるゾンビー・アント、つまりタイワンアリタケ
Ophiocordyceps unilateralisやその近縁種で、日本でいえばタイワンアリタケ、イトヒキミジンアリタケ、クビオレアリタケ、コブガタアリタケなどがそれに当たる。菌に感染したアリが、操られるように胞子をばらまきやすい場所に移動してから息絶えるのが、まるでゾンビのようだというところから来ているのだろう。いちいちオフィオコルディセプス・ユニラテラリスなどという舌を噛みそうな名前を発音するのは大変なので、このように呼んでいるようだ。
歩きながら地面から30cmぐらいの低い位置の葉をめくって調べる。目的のゾンビー・アントはすぐにいくつも見つかった。自国と発生環境が違うのか、こんなところに?という顔をしていたが、彼女はさっそく、写真を撮ったり、近くを歩き廻っているアリを捕まえたりして、かなり満足したようだ。私は何度も来て写真も撮っているので、今回は写真は撮らなかった。地面は乾ききっていて、他の虫草は気配さえもなかった。
もう一カ所、クビオレアリタケの坪に行かなくてはならないので、早々に切り上げて電車で三田市に向かった。
ラケルさんはクビオレアリタケの写真を見て、非常に興味を持ったようだが、この種類はそう簡単には見つからない。元々数が少ない上に、毎年同じ場所に発生するわけでもないのだ。
目的の公園に着いてからかなり歩き廻っても見つからず、3年前に発生していた場所を調べたが、以前発生していた木には見つからない。そのうちにラケルさんが生きているトゲアリを見つけたので、それに力を得て湛然に探すと、地上2mぐらいの位置にあるミツバツツジの枝に一体のクビオレアリタケが付いているのが見つかった。彼女はこんな美しいゾンビー・アントは見たことがないと言って感激していた。その後、近くで4、5体、さらに別の場所で数体のクビオレアリタケが見つかった。



Ophiocordyceps unilateralis var. clavata
Host: ant. Place:Sanda. 31 Jul. 2014イトヒキミジンアリタケも以前近くで出ていたので探してみたが、数年前に発生したと思われる残骸がいくつか見つかっただけだった。
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- 2014/08/05(火) 15:27:01|
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