(続)大山虫草探索会2012

2012/06/30~07/01

翌7月1日は朝から大雨。近くに宿泊していたトリフィことM井さんの車で集合場所に向かう。山に入ると霧で視界は真っ白。それでも皆が集まる頃には雨も少し小止みになり、霧も晴れてきた。しかしこの日は結局ずっと雨のなかでの探索になった。

この日入った場所は昨年も入った沢。かって知ったる場所なのですぐに何か見つかるだろうと思っていたが、雨のせいもありなかなか見つからない。午前中いっぱい探したがほとんど収穫はなかった。昨年と同じ場所に出ていた未熟なホソエノアカクビオレタケを追培用に数本持ち帰ったのと、未熟なハチタケが1体だけだ。

午後からも少し収まった雨の中、別の場所で探索。ここでは地面から生える小さなマルミアリタケとコメツキタンポタケの坪だ。それぞれ何体か採集した。その後、昨年セミノハリセンボンを採った場所を調べたが収穫なし。結局この日は一度もカメラを出さなかった。

これは1日目のコメツキタンポタケ。
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Ophiocordyceps gracilioides
Host: larva of  Coleoptera. Place:Mt.Daisen. 30 Jun. 2012


コメツキタンポタケは2日間で計6体を採集した。昨年は検鏡できなかったが、今年は充分に胞子を出してくれたので、しっかり検鏡できた。
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Ophiocordyceps gracilioides
Host: larva of  Coleoptera. Place:Mt.Daisen. 30 Jun., 01 Jul. 2012


子嚢殻。
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perithecia of Ophiocordyceps gracilioides

子嚢。
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asci of Ophiocordyceps gracilioides

子嚢胞子は64分割。コメツキタンポタケの胞子は基本種のウスイロタンポタケに比べてやや短い。
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 ascospores of Ophiocordyceps gracilioides

尚、コメツキタンポタケの宿主の寄主は採集した6体全て同じ種類のようだ。
「尾端節、末端鋭く尖り、側面後方に2対の突起(1対は小歯状、後側の1対は後方に向かって強く突出し末端尖る。)」(北隆館 日本幼虫図鑑による。)等の特徴からアカアシオオクシコメツキの幼虫と判断した。これも図鑑に載っていない類似種の可能性がある。

  1. 2012/07/06(金) 14:34:46|
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大山虫草探索会2012

2012/06/30~07/01

Aさんの誘いで今年も大山で虫草探索会が行われることになった。30日は朝から米子行きの高速バスで大山に向かう。大山パーキングに迎えに来てくれていたAさんの車で集合場所へ。四国勢、関西勢に加えて尾道から虫草少年尾道太郎ことY武君の家族が参加。太郎君を取材するテレビ番組の制作スタッフも加わって、かなりの大人数だ。
この日の探索場所は昨年も入った場所で、主なターゲットはエゾハルゼミタケだ。やや雨模様だが森林の中なのでそれほど気にならない。
それぞれ分かれて森林に入る。エゾハルゼミタケは虫草としてはかなり大型なので、地面にそれほど目を近づけなくても見える。あちこちで発見の声があがる中、私も一体を見つけて早速掘ってみた。この場所の土は黒っぽくてやわらかく、掘り易い。ただ、寄主のセミ若虫はかなり深い場所に有り、途中木の根が錯綜していて、掘り採りは極めて困難だ。今回もあと少しというところでギロチンしてしまった。幸い寄主には辿り着いていたので、セミの若虫を掘り出すことができた。
その後もう一体を見つけ、掘ってみたが、これもまたギロチンしてしまった。これは寄主まで辿り着かなかったので、そのまま埋め戻した。
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Ophiocordyceps longissima
Host:nymph of cicada. Place:Mt.Daisen. 30 Jun. 2012


さてこの掘り出したセミの若虫だが、明らかにエゾハルゼミの若虫ではない大型のものだ。最初はエゾゼミかと思ったが、後に持ち帰ってから詳しく調べると、アブラゼミの若虫ということが判明した。セミぬけがらの検索表で調べ、「体長は2.6cm以上」「触覚は普通7節」「触覚は太く、毛がたくさん生えている。第3節は第2節の1.5倍くらいの長さで、同じ太さ」等の特徴からアブラゼミと同定した。(検索表は保育社「検索入門セミ・バッタ」による。)
エゾハルゼミタケが必ずしもエゾハルゼミの若虫から出るわけではないということが明らかになったということだ。
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Ophiocordyceps longissima
Host:nymph of cicada. Place:Mt.Daisen. 30 Jun. 2012


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Host of Ophiocordyceps longissima

その後続けてエゾハルゼミタケを探したが見つからなかったので、普通に小さな虫草を探すやり方に方針を転換した。すなわち地面に目を近づけてしらみつぶしに探すやり方だ。方針を転換したとたんにカメムシタケ、コメツキムシタケ、コメツキタンポタケ、サナギタケなどがつぎつぎに見つかった。

まずサナギタケから。ここのサナギタケは非常に大きく整った形だ。
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Cordyceps militaris
Host: pupa of  Lepidoptera. Place:Mt.Daisen. 30 Jun. 2012


次にコメツキムシタケ。一体見つけたあと集中的に探したら次々と見つかったが、全て未熟。持ち帰って追培することにしたが、よく見るとコロモコメツキムシタケらしきものが混じっている。
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Ophiocordyceps agriotidis, Ophiocordyceps acicularis?
Host: larva of  Coleoptera. Place:Mt.Daisen. 30 Jun. 2012


尚、コメツキムシタケの寄主は採集した7体全て同じ種類のようだ。
「尾端節の背面は膨隆し、末端はあまり尖らず、両側後端近くに1対の鈍い突起。背面の点刻は後半では密であるが、前半では小さく、数も少ない。」(北隆館 日本幼虫図鑑による。)等の特徴から、マルクビクシコメツキの幼虫と判断した。もちろん図鑑に載っていない類似種の可能性はある。

コメツキタンポタケについては写真が多いので回を改めることにする。カメムシタケは写真を撮っていないので省略。
  1. 2012/07/06(金) 10:55:34|
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