シロネハナヤスリタケではなかった。

2012/06/13~

猪名川町某所を訪れてから早くも2週間、13日はトリフィことM井さんと一緒にその後の様子を見に行った。一応シロネハナヤスリタケと同定した菌生虫草の坪に行ってみると、新たに10体以上が出ていた。この2週間で出てきたというわけだ。ところが何体か掘り出してみると、すべてが寄主のツチダンゴと柄が直結していて、シロネハナヤスリタケのように細根で寄主と繋がっているものは一つもない。どうやらシロネではなかったようだ。一応、菌生不明種としておく。
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Elaphocordyceps sp.
Host:Elaphomyces sp. Place:Inagawa. 13 Jun. 2012


前回見つけておいたハエヤドリタケはまだ完熟していなかったが、持ち帰って追培することにした。
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Ophiocordyceps dipterigena
Host:adult of fly. Place:Inagawa. 13 Jun. 2012


他にはヒメクチキタンポタケ、マルミアリタケ(寄主はムネアカオオアリ)、黒僵病菌(寄主はカミキリモドキの仲間)などが見つかった。
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Ophiocordyceps formicarum
Host:adult of ant. Place:Inagawa. 13 Jun. 2012


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Metarhizium anisopliae var. anisopliae
Host:adult of Coleoptera. Place:Inagawa. 13 Jun. 2012


その後、以前M井さんがシロネハナヤスリタケを見つけた場所にも行ってみたが、一体も見つからなかった。

持ち帰った菌生不明種。シロネハナヤスリタケと違い、寄主のツチダンゴから直接子実体が伸びている。他によく似た種類にタンポタケモドキがあるが、この種は結実部がもっと膨らんでいて柄との境が明瞭なのに対し、今回の不明種は全体がスリコギ状で結実部は膨らまず柄との境が明瞭ではない。
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Elaphocordyceps sp.
Host:Elaphomyces sp. Place:Inagawa. 13 Jun. 2012


検鏡結果は以下の通り。

子嚢殻。
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perithecia of Elaphocordyceps sp.

子嚢。
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asci of Elaphocordyceps sp.

子嚢胞子。
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ascospore of Elaphocordyceps sp.

さて、シロネでもタンポタケモドキでもないとすればこれは一体何だろう?
K.YことY本さんの指摘では2008年に中国で記載されたCordyceps guangdongensis(広東虫草)という種類によく似ているという。
私もネットで検索して論文を見てみたが、外形といい検鏡データといい、非常によく似ている。
Y本さんにも標本を送って調べてもらっているので、そのうち何か興味深い結果が得られるかもしれない。
  1. 2012/06/17(日) 18:35:36|
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