カメムシタケのアナモルフ

2010/07/06

kimikoさんのブログカメムシタケの分生子らしきものの写真が出ていたので、こちらでも調べてみようと思いJ谷に出かけた。昨年見つけた辺りを探すとすぐに数本が見つかった。まだまだ未熟だ。とりあえず写真を撮る。クズの根元なので、寄主はすべてホシハラビロヘリカメムシだ。
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Ophiocordyceps nutans
Host:adult of stink bug. Place:Nagaokakyo. 06 Jul. 2010


結局10体程見つけて2体を検鏡用に持ち帰った。その後、下の川に降りてみると、予想通りコエダクモタケがみつかった。川の上に垂れ下がった大きなシダ類の茎に付いている。雨で水量が増えているので現地での撮影をあきらめ、茎を折って持ち帰ることにした。

持ち帰ったカメムシタケ
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Ophiocordyceps nutans
Host:adult of stink bug. Place:Nagaokakyo. 06 Jul. 2010


スライドグラスの上にしばらく置いてみたが胞子は出ない。やはり未熟なのだろう。今度は分生子を調べてみた。分生子ができているとすれば結実部のすぐ下の赤いビロード状の部分だろうと見当をつけて剃刀で切片を切り出す。
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stroma of Ophiocordyceps nutans

検鏡すると予想通りのものが見えた。Hymenostilbe型の分生子形成細胞が密集していて、その先端に分生子も付いている。カメムシタケのanamorph(無生時代)のHymenostilbe nutansと見ていいだろう。
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conidiogenous cells and conidia of Hymenostilbe nutans

有性時代と無生時代が同じ子座上に同時に形成されるというのは意外だったが、文献を調べるとちゃんと‘分生子形成細胞はCordyceps nutansの子座上に生ずる。’と書いてある。今まで見ていながら気付かなかったわけだ。
尚、エダウチカメムシタケHirsutella nutansはカメムシタケにマユダマタケの仲間が重複寄生したもので、カメムシタケの無生時代というわけではない。

持ち帰ったコエダクモタケ
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Torrubiella leiopus
Host:spider. Place:Nagaokakyo. 06 Jul. 2010
  1. 2010/07/10(土) 11:01:42|
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