一本だけ

2010/04/09、19、21

アートフェアが終わったばかりだが、5月初めのグループ展がせまってきたのでなかなか山に行けない。一日かけて虫草探しをする余裕はないので出ていそうな場所をちょっと見てみるだけだ。9日は昨年見つけた菌生不明種が出ているかどうか調べにK川に行った。この不明種を見つけたのは昨年5月4日だったから今は少し早いのだが、菌生虫草はもっと早くから出ていても不思議ではない。昨年出ていた辺りの落葉を掻きのけて調べる。かなり長いこと調べてやっと一本だけ見つかった。他の場所も調べようとしたが、40度程もある急斜面でしかも非常に崩れ易い土壌だ。移動すればする程坪を壊すことになりかねないので、早々に切り上げた。採集もせず。
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Elaphocordyceps sp.
Host:Elaphomyces sp. Place:Nagaokakyo. 09 Apr. 2010


19日に行った高槻市の寺で一本だけ出ていた菌生虫草。もしやエゾタンポタケではないかと思って持ち帰ったが、検鏡してみるとヌメリタンポタケだった。随分遅い発生だ。
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Elaphocordyceps longisegmentis
Host:Elaphomyces sp. Place:Takatsuki. 19 Apr. 2010


21日は再びK川へ。例年今頃から出始めるサナギタケを調べに行ったのだ。着いてすぐに一本見つけて幸先が良いと喜んだのだが、後が続かない。かなり長い距離を歩いて調べたが、結局その後一本見つかっただけだった。気温が全然上がらないせいか、発生が遅れているようだ。
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Cordyceps militaris
Host:pupa of Lepidoptera Place:Nagaokakyo. 21 Apr. 2010



  1. 2010/04/23(金) 10:15:01|
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今年のオオセミタケ


2010/04/05~08

桜も満開に近いので京都市内のオオセミタケの坪を見に行った。昨年同様多数発生しているが、やたらに掘り跡が目立つ。軽く十数箇所はあるだろう。このブログでは具体的な場所は伏せているのだが、京都ではきのこの会や自然観察の会の活動が盛んなので、この場所もすでに多くの人々に知られてしまっている。インターネット上でもいくつかのブログなどにこの場所で撮ったオオセミタケの記事が載っていた。まあ、私も数体とはいえ採っているし、とやかく言える立場ではない。独りで全部掘り尽くしてやろうなどと考える人がいないことを願うばかりだ。
それはともかくオオセミタケはほぼ最盛期という感じで、すでに胞子を吐き出しているものも多い。数も数えなかったが、密度からいって軽く三桁はあるだろう。
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一体だけ掘って寄主の見える写真を撮ってみた。
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Ophiocordyceps heteropoda
Host:nymph of cicada. Place:Kyoto. 05 Apr. 2010


一応ハナヤスリタケやタンポタケの坪にも廻ってみたが、前回ハナヤスリで足の踏み場もなかった辺りの落葉がきれいに掻きのけられ、整地されたようになっていた。どこかの団体さんが入ったのだろう。
もっともその周りでハナヤスリもタンポもいくつも出てはいた。 菌生虫草の季節もそろそろ終わりのようだ。

8日に自転車で京都市西部の神社に夕食用のアミガサタケとノビルを採りに行った。ここにもオオセミタケの坪があるのだが、昨年改修工事が行われ重機のキャタピラ跡がいっぱい付いていた。かなり探してようやく一体だけみつかった。もちろん掘ったりはしない。
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Ophiocordyceps heteropoda
Host:nymph of cicada. Place:Kyoto. 08 Apr. 2010


東山のほうは規制がきびしいのでまだましだが、西山のほうはいくつもの神社や寺で毎年のように改修工事が行われている。ここ数年は特に多い。不景気なので氏子や檀家の土木建築業者が泣きつくのだろうか?
西山の虫草事情は年を追って悪くなるばかりだ。


  1. 2010/04/09(金) 10:20:18|
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タケのトルビエラ

2010/04/01

アートフェアに出品するので東京に行った。15時30分までに有楽町に着けばいいので、途中で新横浜で降りて昨年11月18日に行った某所を調べてみることにした。電車の乗り継ぎがうまくいったので10時半頃には目的地に着いた。昨年カイガラムシ生の不明種を見つけたあたりのタケ(昨年はササと書いたがどうやらメダケの仲間の細いタケのようだ。)の葉裏を調べてみると、やはり小さなツブツブが付いている。ただ、季節はずれなのか干涸びたものばかりだ。虫草が付いた葉を5、6枚採集した。
その後かなり広い範囲を歩き廻って調べたが、同じ種類のタケはあちこちに見つかるのに虫草が付いているものは見つからなかった。

東京から帰ってから採集してきた虫草を調べてみた。
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Torrubiella sp.
Host:scale insect Place:Yokohama. 01 Apr. 2010


既知のカイガラムシ生種で子嚢殻がこのようなオレンジ色になる種はない。干涸びているので昨年のものより赤味が強いようだ。子嚢殻は未発達で、未熟なまま干涸びたように見える。明らかにConoideocreaella tenuisとは違う。タイの虫草図鑑に載っているtorrubiella siamensisに非常によく似ている。タケの葉裏に付くという点でも同じだ。ただ、今回も胞子を確認できなかったので、結論を出すのはまだまだ早い。

寄主と思われるカイガラムシ。アオキシロカイガラムシかその近縁種のようだ。不明虫草と同じ葉に付いていたが、これが寄主かどうかはわからない。もっと小さなカイガラムシがたくさん付いていて、そこから虫草が出ているようにも見えるが、同じ種類の弱齢個体かもしれない。
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Host?:scale insect Place:Yokohama. 01 Apr. 2010

これも同じタケの葉に付いていたもの。オレンジ色ではないが、おそらく同じ種類。完熟後の古い個体が干涸びたものだろう。
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T_sp100401d.jpg
Torrubiella sp.
Host:scale insect Place:Yokohama. 01 Apr. 2010


このような葉裏に付くカイガラムシ生のトルビエラは年中見られることが多いが、胞子を出す時期を掴むのが難しい。また別の季節に調べる必要があるだろう。

  1. 2010/04/07(水) 20:42:23|
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