晩秋の高尾山

2009/11/19

この日は遅くに画廊に出ることにして、朝から高尾山に出かけた。紅葉のシーズンとあって、平日でもやたら人が多い。時間がないので早速ケーブルで山頂へ。さすがに寒いが歩くうちに気にならなくなる。
山道沿いのアオキの葉をひっくり返して見ながら歩くうちに何かが目に留まる。ルーペで見るとひからびたハスノミクモタケのようだ。この種は高尾山では普通らしく毎回未熟なものや過熟なものを見つけているが、季節が合わないのかちょうどよく熟したものにはお目にかかっていない。
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cordyceps nelumboides
Host:spider Place:Mt.Takao. 19 Nov. 2009


このシーズンは人出が多いためか、かなり規制がきびしくなっている。以前は入れた場所が進入禁止になっていたり、上りのみの一方通行になっていたりする。山頂に着いてから目的だった○号路が上から降りられないことに気付き、べつの道からかなりの距離を引き返すはめになった。このルートは前回土砂崩れで通行禁止になっていたし、その前に行った時は時間が無くて通り過ぎただけだったので、実質初めての調査になる。
途中、沢に降りられる場所があったので降りて辺りの葉裏を調べると、気生の虫草がいくつか見つかった。

まず
Akanthomyces ovalongatus
。この種も毎回見かけており、高尾山では普通種と思われる。
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Akanthomyces ovalongatus
Host:spider Place:Mt.Takao. 19 Nov. 2009


分生子形成細胞と分生子
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conidiogenous cells and conidia of Akanthomyces ovalongatus

分生子
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conidia of Akanthomyces ovalongatus

クモ生のものでは他にカビにやられたtorrubiellaがいくつか見られた。

さらにハガクレシロツブタケが見つかった。この種は前回、前々回の記録には出ていないが、今回の調査ではかなり多く見つかった。高尾山では普通と思われる。
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Torrubiella sp.
Host:pupa of Diptera Place:Mt.Takao. 19 Nov. 2009


そしてハダニベニイロツブタケ。(おそらくConoideocreaella luteorostrataと同じと思われる。この種もConoideocreaella tenuisと同様、昨年torrubiella属から新属に移された。)
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Conoideocreaella luteorostrata
Host:nymph of scale insect Place:Mt.Takao. 19 Nov. 2009


寄主はカイガラムシ。昨年の記述ではコナジラミとしていたが、もう少し大型のカイガラムシが観察されたことから、若齢のカイガラムシ幼虫と判断した。寄主のカイガラムシは長岡京産とは違う種類と思われる。
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Conoideocreaella luteorostrata
Host:nymph of scale insect Place:Mt.Takao. 19 Nov. 2009


昨年の夏には子嚢や子嚢胞子を確認しているが、今回は季節が合わなかったのか、観察できなかった。一応子嚢殻の画像をアップしておく。
C_l91124a.jpg
perithecia of Conoideocreaella luteorostrata
  1. 2009/11/26(木) 22:07:28|
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