ササの虫草

2009/11/18

先週まで東京の銀座で個展をやっていた。虫草やきのこ関係の人の来場も結構あった。(このブログを見て下さっている方もあると思うので、ここでも御礼を述べておきます。どうもありがとうございました。)
さて、せっかく東京に来たのだからあちこち見て廻りたいのだが、個展なので一応画廊にいなければならない。そこで、毎朝画廊が開く前に見物して廻ることにした。まだ見ていない公園等を調べて廻る。さすがにこの季節なので何も見つからないが、夏ならばきっと何か出ていそうな候補地をいくつか見つけることができた。
11月18日は少し遠出をして横浜市の某所に出かけた。電車の乗り継ぎに戸惑ってしまいほんの少ししか調べる時間がなかったが、それでもいくつかの発見があった。前日までの雨で地面がぬかるんでいるしゴム長靴も用意していないので、あまり深入りはできない。道沿いの葉裏を調べてみる。このところササやタケに注目しているのだが、ちょうど手ごろなササがあったので葉裏を見ると何か付いている。ルーペで見てみると子嚢果らしきものが判別できた。さっそく持ち帰ることにする。結局付近のササを調べるだけで時間が来てしまった。何体かのカイガラムシ生?虫草とクモ生トルビエラ1体がこの日の収穫だった。

持ち帰ったカイガラムシ生?虫草。寄主は虫草の近くに付いていた0.5mm程の虫と思われる。カイガラムシかコナジラミかよくわからないが、近くの葉にたくさん付いていたもう少し大型の虫からカイガラムシと判断した。
寄主は違うが長岡京でもよく見られるカイガラムシ生虫草 (おそらくConoideocreaella tenuisと思われる。この種は昨年Torrubiella属から新属に移された。)に似ている。
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C_t91118b.jpg
Torrubiella sp.
Host:nymph of scale insect Place:Yokohama. 18 Nov. 2009


検鏡してみたがまだまだ未熟で子嚢はできていなかった。C.tenuisにくらべてやや黄橙味が強いようだ。Conoideocreaellaは子嚢殻がコーン型になるが、この種はそのようには見えない。とりあえずTorrubiella sp.としておく。

子嚢殻。
C_t91124a.jpg
perithecia of Torrubiella sp.

こちらは同じくササの葉裏から見つかったクモ生トルビエラ。長岡京でよく見られる黄色のクモ生トルビエラに似ているがこちらのほうがやや黄橙味が強いようだ。
t_sp91118b.jpg

t_sp91118a.jpg
Torrubiella sp.
Host:spider Place:Yokohama. 18 Nov. 2009


子嚢殻と子嚢。
t_sp91124a.jpg
perithecia and asci of torrubiella sp.

子嚢。
t_sp91124b.jpg
asci of Torrubiella sp.

子嚢胞子。
t_sp91124c.jpg
ascospore of Torrubiella sp.

長岡京産のものとは胞子の大きさや形がかなり違うので、別種とみてよさそうだ。
  1. 2009/11/24(火) 23:26:49|
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