菌生不明種2

2009/05/06

5月4日に採集した菌生不明種のことを山鳥さんの掲示板に投稿したところトリフィさんから寄主のツチダンゴについて教えていただいた。それによるとこのツチダンゴはツヅレシロツチダンゴ Elaphomyces mutabilisという種類で国内でも結構普通に分布しているとのことだった。今回の不明種以外ではアマミコロモタンポタケが同じ(か近縁の)寄主に寄生するそうだ。
humei90504j.jpg
Elaphocordyceps sp.
Host:Elaphomyces mutabilis Place:Nagaokakyo. 04 May. 2009


tuti90504a.jpg
Elaphocordyceps mutabilis Place:Nagaokakyo. 04 May. 2009

子嚢胞子
tuti90504b.jpg
ascospore of Elaphomyces mutabilis

また、Kenさんからは昨年5月に同じものを見つけているとお知らせいただいた。添えられた写真を見ると確かに同じ種類のようだ。場所は亀岡市(高槻市との市境)の山中ということだ。本種と同じと思われるものが以前Y本君によって京都市左京区で見つかっていることと考え合わせれば、目立たないだけでかなり広く分布しているのではないかと思われる。

それを受けて6日にさっそく再調査に行った。場所はすぐに見つかったが発生は極めて局地的で、同じような環境が広く続いているにもかかわらず他ではほとんど見つからなかった。結局新たに見つかったのは6、7体ぐらいで、前回見つけたものや採集したものを含めても20体に充たなかった。新たにニ体採集した。
humei90506c.jpg

humei90506d.jpg
Elaphocordyceps sp.
Host:Elaphomyces mutabilis Place:Nagaokakyo. 06 May. 2009


この菌生不明種は色や形にかなり変化があるので違ったタイプのものを並べてみよう。
humei90506b.jpg

humei90504g.jpg

humei90506a.jpg
Elaphocordyceps sp.
Host:Elaphomyces mutabilis Place:Nagaokakyo. 04,06 May. 2009


御覧のようにほとんど同じ種とは思えないぐらいだ。
色は黄褐色から黒に近い色まで変化が大きい。必ずしも未熟時が黄色で完熟時が黒とは限らない。
細い円筒形からゆがんだ棍棒形まで様々。
共通する特徴といえば
・寄主が同じ(Elaphomyces mutabilis
・柄は寄主に直結する。
・頭部の先端辺りは子嚢殻が埋生で柄に近い部分は半裸生。頭部と柄の境界は不明瞭。
・顕微鏡的特徴はどれも同じ。
  1. 2009/05/07(木) 09:47:14|
  2. 未分類|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0

菌生不明種

2009/05/04

K川へ。連休中は山は人出が多いので行かないことにしているのだが、あまりに天気がいいので出かけることにした。キャンプ場は普段ほとんど人を見たことがないが、さすがにバーベキューなどでにぎわっている。その中を通り抜けてクサナギ谷へ。クサナギヒメタンポタケがとっくに出ているはずだがなかなか見つからない。昨年20体以上見つかり、ほとんど採集しなかったのだから、何体かは出ていてもよさそうなものだ。さんざん探してやっと一体だけ見つかった。かなり成熟している。
kusa90504.jpg
Cordyceps kusanagiensis
Host:cocoon of Lepidoptera Place:Nagaokakyo. 04 May. 2009


もっと探したかったが歩くだけで土が崩れ落ちるような場所なのであきらめることにした。もちろん採集せず。サナギタケはかなり大きなものがいくつも見つかったがこれも採集せず。
さらに上流に向かう。その辺りでも昨年クサナギヒメタンポタケが見つかっている。かなり念入りに探すが見つからず反対側の斜面を調べると、黒い棍棒状のもが地面から突き出ている。マメザヤタケの仲間かと思って指で軽く掘ってみると、簡単にとれてしまった。下の方が丸く膨らんでいる。よく見るとツチダンゴの仲間から出た菌生虫草のようだ。あわてて埋め戻して撮影しようとしたが、周りにいくつか同じものが見つかったのでそのまま持ち帰ることにした。
humei90504c.jpg

humei90504a.jpg

humei90504b.jpg
Elaphocordyceps sp.
Host:Elaphomyces sp. Place:Nagaokakyo. 04 May. 2009


さらに辺りの落葉層をめくると十体程が見つかった。いくつか採集する。辺りは杉林だが、コナラなど他の樹種もかなり混じっている。かなり急な斜面で、木に掴まっていないと滑り落ちてしまうような場所だ。

持ち帰った菌生不明種。
初めて見る種類だが、京都市左京区で同じようなものが見つかっていると聞く。
寄主は黒いツチダンゴの仲間。
humei90504d.jpg

humei90504e.jpg

humei90504h.jpg

humei90504m.jpg
Elaphocordyceps sp.
Host:Elaphomyces sp. Place:Nagaokakyo. 04 May. 2009


子嚢殻。
humei90504k.jpg
perithecia of Elaphocordyceps sp.

子嚢。
humei90504l.jpg
asci of Elaphocordyceps sp.

子嚢胞子は64の二次胞子に分裂する。
humei90504i.jpg
ascospore of Elaphocordyceps sp.
  1. 2009/05/06(水) 23:10:26|
  2. 未分類|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
前のページ