オイラセクチキムシタケ3

2008/12/15

K寺裏の山林へ。オイラセクチキムシタケがどうなっているか見に行った。
熟度は様々だがほとんどの穂にツブツブが付いている。完熟とまでは行かないがかなり成熟が進んでいるようだ。
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Ophiocordyceps rubiginosoperitheciata
Host:pupa of Coleoptera. Place:Nagaokakyo. 15 Dec. 2008


これは成長途中でマユダマタケの重複寄生を受けたもの。
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Polycephalomyces sp.
Host:pupa of Coleoptera. Place:Nagaokakyo. 15 Dec. 2008


オイラセクチキムシタケはざっと数十本。例年に比べて特に多くも少なくもない。熟度もほぼ普通。他にはヒメクチキタンポタケの幼菌が見られたぐらい。
  1. 2008/12/15(月) 21:38:52|
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フタイロスカシツブタケ2

2008/11/25~12/3

K川でMoelleriellaを採集して帰ろうとした時、道への登り口のすぐ側のアオキにシャクトリムシハリセンボンがぶら下がっているのに気付いた。ルーペでよく見ると重複寄生のトルビエラがたくさん付いている。フタイロスカシツブタケだ。
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Torrubiella sp.
Host:larva of Lepidoptera. Place:Nagaokakyo. 25 Nov. 2008


持ち帰ったあとMoelleriellaと同じく放置していたが、12月2日~3日に検鏡してみた。
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シャクトリムシハリセンボン本来の子嚢殻(赤で示した部分)と重複寄生のフタイロスカシツブタケの子嚢殻はほぼ同じ大きさなので紛らわしいが、シャクトリムシハリセンボンのほうはやや赤味がかっておりフタイロのほうは紫褐色になる。
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Torrubiella sp.

フタイロスカシツブタケの子嚢殻
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perithecia of Torrubiella sp.

子嚢
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asci of Torrubiella sp.

子嚢胞子は普通128の二次胞子に分裂し、最初は四角いが後に丸くなる。
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ascospores and secondary spores of Torrubiella sp.
  1. 2008/12/04(木) 16:53:42|
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Moelleriella

2008/11/25~12/3

K川へ。毎年Hypocrellaが見られる場所へ今年も確認しに行った。
川原の砂の上に一面に落葉が降り積もっているが、その多くにHypocrellaが付いている。
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元の木(以前アカメガシワと書いたがそれにしては高木すぎるのでもう一度調べる必要がある。)はかなり葉が落ちていて、丸坊主になるのも時間の問題だ。
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何枚か持ち帰ったがしばらく忙しくて容器に入れっぱなしになっていた。12月2日と3日に撮影と検鏡をした。
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Moelleriella raciborskii
Host:nymph orpupa of whitefly. Place:Nagaokakyo. 25 Nov. 2008


ところでこのHypocrella属だが、今年になって下記の三つの属に分けられた。

Hypocrella s.sは分裂しない糸状の子嚢胞子と紡錘状の分生胞子がある種を含む。(s.s=狭義の)
Moelleriellaは子嚢の中で分裂する子嚢胞子と紡錘状の分生胞子がある種を含む。
Samuelsiaは分裂しない子嚢胞子と小さいソーセージ形分生胞子がある種を含む。

参照
A monograph of the entomopathogenic genera Hypocrella, Moelleriella, and Samuelsia gen. nov. (Ascomycota, Hypocreales, Clavicipitaceae), and their aschersonia-like anamorphs in the Neotropics
P. Chaverri, M. Liu and K.T. Hodge

改めて検鏡したところ、本種の子嚢胞子は子嚢の中でばらばらに分裂しており、同じ子座の別の部分からは紡錘状の分生胞子が確認できた。このことから本種はMoelleriellaとしてよさそうだ。一応Moelleriella raciborskii

子嚢
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asci of Moelleriella raciborskii

子嚢と子嚢胞子
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asci and ascospores of Moelleriella raciborskii

分生子
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aschersonia-like anamorph of Moelleriella raciborskii

本種についてはいくつか疑問がある。本種が発生する木は落葉樹で、冬にはすっかり葉が落ちてしまう。それにもかかわらず翌年には高い樹上の新しい葉の上で発生するのだ。地上に落ちた葉から採集した標本をいくつか検鏡したがほとんどが未熟だった。つまり樹上で胞子を放出するのではなく、地上で地面の水分を利用して完熟し胞子を放出すると考えられる。若葉が出るのは春になってからだが、それまで胞子が残っているものだろうか?また、どうやって樹上に到達するのだろうか?本種の寄主はコナジラミの一種だということを確認しているが、この虫の生活史についてもさっぱりわからない。普通コナジラミは常緑樹に付くものだ。落葉樹に付いたのでは落葉といっしょに落下して全滅してしまうのではないか?
いくつか考えはあるが今の所確かめるすべはない。
  1. 2008/12/04(木) 10:51:53|
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