2007/11/13個展がいよいよせまってきたのでとても山に出かける余裕はないのだが、ちょっとだけ抜け出してK寺裏の山林を見てきた。前回行った時に出始めていた
オイラセクチキムシタケがどうなったか確かめたかったのだ。
行ってみると随分大きくなっているし数も増えている。しかし結実しているものはなかなか見つからない。
Cordyceps rubiginosoperitheciata
Host:larva of Coleoptera. Place:Nagaokakyo. 13 Nov. 2007かなり奥まで入り込んで調べるとようやく結実しかけているものが3体みつかった。


Cordyceps rubiginosoperitheciata
Host:larva of Coleoptera. Place:Nagaokakyo. 13 Nov. 2007結局30体ほど見つけた内、実がついているのは5体に留まった。発生数は例年よりやや多めというところか。
個展準備のため当分は山に行く暇はない。したがって今月の更新はこれで最後だと思う。
- 2007/11/13(火) 22:48:40|
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2007/10/31K川へ。この季節になるとさすがに地上生のものはみかけなくなる。朽木生と気生を中心に探すことにしてクモ谷に入る。例によって小型のギベルラがたくさんみつかったが、特に変わったものはない。
川岸の斜面を調べると朽木から早くも
ヒメクチキタンポタケの幼菌がニ体みつかった。細いストローマをたくさん出しているが、これが全て成熟するわけではないようだ。

Cordyceps annullata
Host:larva of Coleoptera. Place:Nagaokakyo. 31 Oct. 2007川岸の葉裏を調べるうちに何種類もの昆虫寄生菌で埋め尽くされたアオキの葉をみつけた。特に珍しいものでもないが、この時季は獲物も少ないので持ち帰ることにした。
持ち帰った葉。小さな葉だが色々な種類の寄生菌がついている。
Host:scale insect. Place:Nagaokakyo. 31 Oct. 2007一部を拡大してみた。

中央の黄色いものがホストのカイガラムシだ。
赤いもののうち充分に膨らんだコブ状の部分を検鏡してみると予想通りネクトリアの仲間と思われる子嚢胞子が見えた。おそらく
Nectria flammea(猩紅病菌)だろう。
Asci and Ascospore of Nectria sp.黒いものは同じ種類のものが古くなったものだろう。赤味が残るコブ状の部分を検鏡してみるとやはり同じ子嚢胞子が見えた。こちらはすでに発芽している。
Ascospore of Nectria sp.赤いもののうち白っぽい筆状の突起が出ている部分を検鏡してみると、大型の三日月型の分生子が見えた。ネクトリアの不完全型のフザリウムだろう。おそらく
Fusarium cocophilum
Conidia of Fusarium sp.糸状の分生子柄
Conidiophores of Fusarium sp.白いものはお馴染みのトルビエラだが、別によく成熟したものを採集した。
Torrubiella sp.
Host:scale insect. Place:Nagaokakyo. 31 Oct. 2007今回は珍しく子嚢胞子を確認できた。糸状で二次胞子に分裂しない。隔壁は非常にわかりにくい。(油滴が多いのでメルツァー液で処理をした。)

Ascospore of Torrubiella sp.薄赤紫色のものは菌糸叢しか確認できなかった。未熟なトルビエラ(ハダニベニイロツブタケ)かもしれない。
- 2007/11/02(金) 10:19:27|
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