小グモ谷

2006/08/25

K川へ。どの谷も期待できそうもないので、めったに行かない小グモ谷に行ってみた。ここはクモ谷に流れ込む細流だが、行きにくいうえに収穫が少ないのであまり行かないのだ。やはりクモ生のものが少ないが、ここは今年に限ったことではない。Akanthomyces novoguineensisハガクレシロツブタケだけはここでも多い。それでもいくつかのクモ虫草を見つけ、小型の黄色い不明クモ虫草と変なギベルラとコゴメクモタケを持ち帰った。

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帰りに合流点付近で蛾生のAkanthomycesの仲間を見つけたが、これは持ち帰らなかった。

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黄色のクモ虫草はほぼ完熟のようだったが、この種は胞子の自然放出を待ってもうまくいかないので、子嚢果をつぶして検鏡した。

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子嚢内の胞子がはっきり見える。(メルツァー液使用)

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針金状のストローマ?から枝分かれするようにギベルラが出ている変なクモ虫草。

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VerticilliumPaecilomyces属と思われる菌の重複寄生を受けている。

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ギベルラはGibellula pulchraと見てよさそうだ。

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分生子。

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コゴメクモタケはやや未熟なようだが、この種はちょうどよい状態で見られたためしがない。








  1. 2006/08/28(月) 12:14:01|
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夏枯れ

2006/08/21

K川へ。アブ谷を調べてみた。相変わらずクモ生のものが少ない。Akanthomyces novoguineensisがいくつかと、未熟で種類がわからないのがいくつかあっただけ。ハガクレシロツブタケだけはここでも多い。ほぼ完熟のものを一体持ち帰る。ナガレアブの卵塊が結構目に付いたが菌が付いているものはまだ少なく、子嚢果ができているものはなかった。

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帰りに合流点付近でシャクトリムシハリセンボンを新たに一体見つけたが、未熟なまま重複寄生菌に付かれたフタイロスカシツブタケだった。

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持ち帰ったハガクレシロツブタケ。

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検鏡してみたが、これも子嚢が消失性のようで、しばらく置くとばらばらの子嚢胞子が観察できた。前に見たように8個の二次胞子に分裂するようだ。前に見た時に観察できた二次胞子中央の隔壁はほんの一部しか確認できなかった。

これだけでは寂しいので、8月15日に見つけたツクツクホウシタケを載せておく。

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久しぶりに京都市内に出たついでに東山で採集したものだ。実はツクツクホウシから出たツクツクホウシタケを採ったのはこれが初めてだ。東山や北山では結構出るようだが、西山ではほとんど出ない。東山や北山を調べればもっといろんなものが出ているのだろうが、市街地を通らなければならないのが面倒だ。ゴム長をはいていくわけにはいかないし・・

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分生子柄。





  1. 2006/08/23(水) 22:47:01|
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コメツキヤドリシロツブタケ

2006/08/14

暑さで出かけるのがつらいが、この前のコメツキヤドリ?がそろそろ収穫頃なのでK川へ。

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ツブがかなり増えていて、もうはっきりとコメツキヤドリシロツブタケとわかる。撮影の後掘り出す。かなりよわよわしい感じだ。
先日のフタイロスカシツブタケと比べるためにアリノミジンツブタケを探したがみつからない。ここ数年、寄主のイトヒキミジンアリタケが非常に減少しているので二次寄生菌のアリノミジンツブタケも見つけにくくなっている。あまりに蚊が多いのでさっさとあきらめた。

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持ち帰ったコメツキヤドリシロツブタケだが、これはコメツキムシタケの重複寄生菌だ。ハリ状のストローマがあり、一見Cordyceps属に見えるが、このストローマはコメツキムシタケのものでコメツキヤドリシロツブタケ自身はストローマを持たない。だからTorrubiella 属に入れるべきなのだろう。初めて見る種類だ。

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子嚢果をつぶして検鏡してみたが、子嚢は見えたものの子嚢胞子や二次胞子ははっきり確認できなかった。

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長い短冊状のものがいくつか見えたが、これが胞子だとすれば図鑑のデータと合わなくなってしまう。

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別の子嚢果をつぶしてみると、もはや子嚢は見えず大量の胞子のようなものが出て来た。これが分裂した後の二次胞子かもしれない。いくつか子嚢果をつぶしてみたが結局よくわからなかった。

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この前フタイロスカシツブタケをみつけてから、昔採った標本や写真を再点検してみた。すると何と6体ものシャクトリムシハリセンボンからフタイロスカシツブタケの重複寄生がみつかった。標本がなく写真だけのものも合わせると8体になる。7、8月に結実を待って採ったものには当然このような重複寄生はないが、それ以外の季節に採ったもののうち実に9割までが重複寄生を受けていたことになる。
イトヒキミジンアリタケへのアリノミジンツブタケの寄生率もかなり高いと思っていたが、フタイロスカシツブタケはさらに高いようだ。ところでこの両者だが、外見も付き方も非常によく似ている。もしかしたら同じものではないだろうか。

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試みに子嚢を同縮尺で並べてみた。





  1. 2006/08/17(木) 11:11:52|
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