クモが少ない

2006/07/27

K川へ。大雨が途切れてからしばらくたつのにまだまだ水量が多い。しかし入って危険という程でもないので久しぶりに沢に降りての調査だ。クモ谷に入ってみたがクモ生の虫草が全然付いていない。さっさと切り上げてアブ谷に廻ってみたがこちらでもギベルラやAkanthomyces novoguineensisがわずかに見られただけでどうも芳しくない。ハガクレシロツブタケだけはたくさん付いている。
あまりにも収穫がないので、さらに本流のほうに廻ってみた。

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こちらはいくらかましでコエダクモタケが3、4体にクモノエツキツブタケ、ギベルラもいくつか、それに菌糸で覆われたコガタアシダカグモがみつかった。これはシンネマを作らないタイプのクモタケだろう。持ち帰って追培することにした。それにしても今年は気生のクモ虫草が少ない。

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探しているうちにアオキの葉裏に白い菌糸で覆われた見慣れぬ虫草がみつかった。白くなっているのはカビのようだ。これも持ち帰ることにした。

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最後に前回見つけておいたシャクトリムシハリセンボンを撮影して帰った。

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持ち帰った不明虫草だが、アルコールで白いカビを落してみるとどうやらハゴロモの仲間から出ているようだ。

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しかもなんと子嚢果が付いている。完全型の虫草だ。こんなのは初めて見る。

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子嚢果を潰して検鏡してみたが、さすがに胞子は見られなかった。
  1. 2006/07/28(金) 21:20:32|
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カメムシタケ

2006/07/25

少し遠出してカメムシタケを見に行った。まずO神社に行ってみたがアブラゼミタケもハナアブラゼミタケもみつからなかった。
国道9号線に出てK市のほうに向かう。この国道沿いの原っぱにカメムシタケの坪があるのだ。一昨年百本以上の大発生を発見してから毎年見に行っているのだが、さすがに最初の年のような数は見られない。それでもかなりの本数がみつかった。

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カメムシタケというと普通山道沿いの斜面などで見られるものだが、ここでは密生したオオイタドリやヨウシュヤマゴボウの根元にまとまって生えている。身のたけ程もある草むらに潜り込んで探すのだからかなり疲れる。マユダマタケの重複寄生を受けたものを含めて何本か採取して持ち帰ることにした。さらに進んでK市の方に向かうつもりだったが、暑いし車の通行があまりに激しいので早々に切り上げた。

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カメムシタケCordyceps nutans

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この坪では寄主のカメムシはツマキヘリカメムシ(右)とオオツマキヘリカメムシ(左)の二種類だけだ。
胞子を検鏡するつもりだったが未熟なのかいくら待っても放出が見られなかった。追倍中。

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マユダマタケの重複寄生を受けたもの。いわゆるエダウチカメムシタケ。

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未熟なものは先が白い。

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成熟すると黄色になる。

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検鏡してみたが普通のマユダマタケと特に違う点は見られない。
  1. 2006/07/28(金) 20:35:31|
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追培中

2006/07/23

ようやく仕事のほうが一区切りついたので虫草探しに出かけたいところだが雨、雨、雨でどこにも行けない。しかたないので現在追培中の虫草の話題。

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7日に近くのK寺で採ってきた鱗翅目の繭生と思われる未熟不明種を追培していたのだが、20日にルーペで見てみたところ小さな子嚢果が付いていた。子実体、子嚢果とも見覚えのない形だし、図鑑を見ても当てはまるものがない。これは新種候補かと喜んでいたのだが、

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23日になって見てみるとなんと子嚢果が真っ黒になっていた。
あわてて検鏡してみるとこれはどうみてもCordycepsの子嚢果ではない。

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ほぼ球形に近い子嚢果の中に黒っぽいものが堪っていて、片側の少し膨らんだところにある孔口から黒い紡錘形の胞子が吐き出されている。

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カバーグラスを押さえて潰してみると薄い袋に(8個?)入った胞子の塊が見えた。これが子嚢だろう。

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すこし未熟な子嚢果からはもう少し子嚢らしいものが出て来た。

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それにしてもこの胞子、どこかで見た覚えがある。そうだ。冬虫夏草の会の機関誌(No.25)にトリフィさんが書いていたものだ。
Melanosporaという属の子嚢菌らしい。盤菌類や地下生菌に重複寄生するようだが、虫草に寄生したものは国内で一例しか報告されておらず、これが2例目?ということになる。もっとも肉眼でみるとゴミにしか見えないから見のがされているだけで、発生数そのものは多いのだろう。寄主の虫草は未熟なままなので結局不明のまま終わりそうだが、発見の状況からして例のヌンチャク型の胞子を持つ赤いやつと同じかもしれない。

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同じく追培中のボクトウガオオハリタケだが、その後なかなか変化がみられずうっかりしていたら、すっかりカビに覆われていた。

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あわててアルコールで拭き取ったが、これは追培失敗かな・・ とあきらめかけてもういちど調べたら、2、3本のストローマに小さな子嚢果ができていた。あきらめず追培続行中。

一緒に追培していた朽木生の不明種のほうは変化が見られないので子嚢果を潰してみたが、子嚢や胞子は見られなかった。どうやら蒸れてしまったらしい。やはり夏の長期追培は難しい。
  1. 2006/07/24(月) 10:01:16|
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