東山

2006/06/12

10日から御池通りの画廊でグループ展が始まっている。Hさんと画廊で待ち合わせて東山に行った。Hさんは最近きのこ写真に熱心なので、近くできのこがでそうな所を案内することになったのだ。N寺裏の山林に入ってみたが、しばらく雨が降っていないので地面が乾き気味できのこはほとんど出ていない。
東山はめったに来ることはないのだが、虫草の種類は西山とあまり変わらないと聞いている。今の時期ならヒメクチキタンポタケが出ているはずだ。過去に何度か来た時にも、東山のどこから入ってもこの種だけは必ず見つかったものだ。山道に入って倒木がある度に調べてみるがなかなかみつからない。

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松とおぼしき少し大きな倒木群があったので詳しく調べてみるとやっと一体みつかった。1cmぐらいの黄褐色のタンポ状のストローマが5本出ている。

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別角度。
二人で交互に撮影してから掘り出す。

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近くでもう2体みつかった。
この種は京都市周辺では普通種だが、他ではあまり聞かない。大きさも虫草としては小さくないし、見つけやすさといい掘り出しやすさといい、虫草初心者向きといえる。京都東山にはきのこ愛好家が多いようで、いくつもの団体があったり観察会もたくさん行われているようだ。ネット上でもいくつかのサイトでみつかったきのこの報告等がなされているのだが、より少ないオオセミタケがよく載っているのにこのヒメクチキタンポタケは全くといっていいほど載っていない。虫草としてはかなり大型のオオセミタケが普通のきのこ目で探しても引っ掛かるのに対し、普通種とはいえ地上部1cmぐらいのこの種は冬虫夏草目で探さないと見つからないのかもしれない。
それ以上さがしても多くの種類がみつかりそうもなかったので、それだけで引き上げることにした。
持ち帰ったヒメクチキタンポタケはやや未熟だったようなのでしばらく追培することにした。

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ヒメクチキタンポタケCordyceps annullata

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頭部
  1. 2006/06/13(火) 14:34:50|
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梅雨入り?

2006/06/09~10

8日の夜に久しぶりにまとまった雨が降った。9日にグループ展の作品を搬入してから、散歩がてら近くのK寺に徒歩で出かけた。参道の石段沿いの土手には毎年梅雨の頃にたくさんのクモタケが出るのだが、前日雨が降ったばかりではさすがにまだ出てこない。

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苔のなかに1cmぐらいの白いものを見つけてルーペで見るとつぶつぶが見える。ツブノセミタケだ。子嚢果ができ始めたばかりのようだ。横に古いストローマが見える。昨年も出ていたということになるが、何十回も前を通りながら気付かなかった。

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コガネムシハナヤスリタケの坪に行ってみるとようやく新しいものが一本出てきていた。

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マユダマタケの重複寄生を受けたものも3体みつかった。これらもまだ小さい。
10日は昼前にK川に出かけた。例によって毎年クモ生虫草がたくさん付いている草むらを調べてみたが一つも付いていなかった。やはり雨が降ってすぐでは早過ぎるのか?クモは相変わらず元気に動き回っている。

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クサナギヒメタンポタケはすっかり成熟しきっていた。結局今年は2体で終わりのようだ。
あまり変化がなさそうなので、早々に引き上げた。あと半月ぐらいでいろいろ出てくるだろう。
  1. 2006/06/10(土) 14:35:39|
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滋賀遠征

2006/06/05

虫草仲間のK野さんと久しぶりに虫草探索に行く。K野さんは皮工芸作家で虫草を題材にした作品も作っている。(K野さんの虫草作品はMOOKきのこ2号所載)今回は滋賀県方面を調べる予定で、山科駅で待ち合わせてK野さんの車で出かけた。この二人で出かける時はたいてい新坪探しが目的だが、地図だけで見当をつけて行き当たりばったりで探すのであまり多くの収穫があった試しがない。今回はオサムシタケコガネムシタンポタケを目標にした。どちらも今頃の季節に出る種類だが京都市周辺では見かけない。ところが隣の滋賀県には分布しているという。
最初に近くの寺へ。いかにもオサムシタケが出そうな場所だが、見つからない。次に大津市のM寺へ。ここは広大な敷地を持つ寺でよさそうな場所もたくさんあったのだが時期が早過ぎるのか一つもみつからなかった。梅雨明け頃に来ればセミ生の虫草がみつかりそうな場所だった。
狙いを切り替えて南東の山に向かう。最初に入った山は岩肌が露出している所が多く、ハイキングにはよさそうだが虫草には少し明る過ぎる場所だった。さっさと切り上げてさらに南東へ。川沿いの道路を進み、車を停めて徒歩で山道に入る。しばらく進んだところですぐ下の杉林を見るといかにもオオセミタケが出そうな雰囲気だ。

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林床に降りて調べるとすぐに白いぜんまいのようなものが見つかった。マユダマタケの重複寄生を受けたオオセミタケだ。

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周りを調べると古くなって萎びかけたオオセミタケが続々とみつかった。十五、六本も見つかっただろうか。最盛期を一ヶ月も過ぎているのでもう終わりかけだが、それでもこれだけ残っているということは、最盛期には数十本も出るような坪なのだろう。すっかり脆くなっていたので何本かギロチンしてしまったが、かなりの数を掘り出すことができた。私は今年は既にかなりオオセミタケを見つけているので、マユダマタケの重複寄生を受けたものだけをもらってあとはK野さんに譲った。その後沢沿いに探索を続けたが特に収穫はなかった。
目標にしていた種類は見つからなかったが、かなり優秀なオオセミタケの坪が見つかったのは一応の収穫といえよう。

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これも重複寄生を受けていると思われるがまだマユダマタケが出てきていない。

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マユダマタケの重複寄生を受けたオオセミタケの頭部。

持ち帰ったマユダマタケを検鏡してみた。今年はいろいろな寄主に付いたマユダマタケを比較してみようと考えている。まず手ごろなサンプルが手に入ったわけだ。

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分生子。今迄の見たものと特に違いはない。

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分生子柄頭部。この外側に粘液状の固まりになった分生子が取り囲んでいるのだが、それを取り除いたところ。突き錐状のフィアライドがびっしりと並んでいる。

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少し押しつぶしてみた。

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頭部だけではなく、柄の部分にもフィアライドが見られる。やや短く根元がふくらんでいる。

こうしてみるとHirsutellaの仲間のように見える。フィアライドが輪生していないのでPaecilomyces属とは思えない。
清水図鑑ではPaecilomyces sp.となっているのだが、どうしてそうなのかよくわからない。この辺りの事情を御存じの方はお教え願いたい。
  1. 2006/06/07(水) 17:25:43|
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