生き残っていた

2006/05/04

連休中はアトリエに閉じ籠って仕事をするつもりだったが、あまりにいい気候なので少しだけK川に出かけることにした。人出は思ったより少ないがそれでもしょっちゅうハイカーが通る。

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何度か書いたようにクサナギヒメタンポタケの坪は林道工事で削り取られてしまったのだが、あきらめきれずにその周辺の斜面を探しているといきなり見覚えのある虫草が目に入ってきた。やはり生き残っていたのだ。あわててその周りを調べたがその一本以外にはみつからなかった。一本だけでは心もとないが、他にも密かに生き残っているものがあることを祈るしかない。かなり目立つ位置だったので、落葉で隠しておいた。
その他サナギタケとコナサナギタケが見つかったが、未熟だし形もよくないので撮影も採集もしなかった。
道沿いの川にも降りてみたが、気生の虫草はこの時季にはほとんど見られない。寄主になる昆虫やクモがようやく出て来始めたばかりなのだ。未熟な虫草が見られるようになるのは後一ヶ月ぐらいかかるだろう。

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今の時期に見られるのは胞子を放出してしまった後の干涸びた残骸だけだ。そういうものをいくつか見つけたが、その中に小さな子嚢果をつけたものがあったので持ち帰った。

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子嚢果の大きさや形からして、他の虫草の古い個体に重複寄生したコゴメクモタケだろう。中はからっぽのようだ。

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これだけではちょっと寂しいので、追培中のものを一つ検鏡してみた。2月18日にK寺で採集してそのまま追培容器に放り込んでおいたものだ。分生子柄束がだいぶ長く伸びてきている。

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分生子柄束全体にびっしりとフィアライドが並んでいる。Akanthomyces属と見ていいだろう。
鱗翅目の成虫に生ずる分生子世代の虫草にはAkanthomyces pistillariaeformisAkanthomyces aculeatusなどがあるが、分生子の形などからA. aculeatusと思われる。
4月25日に採集し5月3日に検鏡した蛾の成虫生の虫草をA. pistillariaeformisとしていたが、どうやらこれもA. aculeatusのようだ。

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分生子

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フィアライド
  1. 2006/05/06(土) 17:38:18|
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